2020年5月23日:記事公開
2022年2月23日:「過去問セレクト7(過去問スーパー7の後継本)」の注意事項を追記。オススメの過去問題集を「過去問スーパー7」から「過去問題集チャレンジ7」に変更。
2022年8月31日:令和5年度〈2023年受験〉向けに内容を変更しました。
2022年12月4日:「過去問スーパー7」の販売再開に伴い、オススメの過去問題集を「過去問題集チャレンジ7」から「過去問スーパー7」に戻しました。(「過去問セレクト」の注意事項を削除)
パパ魂(Twitter@Daddy_soul11)です。
僕は師匠 "ビリケツくん" に出会ったことで学科・製図試験の「正しい勉強方法」を教わりました。
そのおかげで「一級建築士試験」に合格することができました。
『受験を決意したキッカケ』で挙げた下記3点について。
- 学科試験はやる気があれば、独学でも可能!
- オススメの勉強方法は「東大式一極集中!」
- 予備校の教材を手に入れるだけでOK
今回は学科試験を仕留めた、オススメの勉強方法「東大式一極集中!」について紹介したいと思います。
本記事で伝えたいこと
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- オススメの勉強方法「東大式一極集中!」
- 過去問の重要性について
- 記憶定着するためは「反復」が重要
本記事を読んでほしい人
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- 学科試験の勉強方法がわからない
- オススメの勉強方法が知りたい
- 資格学校に通ったのになかなか合格できない
本記事の信ぴょう性
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- 師匠ビリケツくんのブログでも紹介されている勉強方法!
- 「東大式一極集中!」の勉強方法で学科試験に合格!
受験1年目の学科試験は独学で挑み、自己採点で合格したものの、マークミスで落ちました。
1度、学科試験に落ちた僕だからこそ分かる、独学でもできる「失敗しない!正しい勉強方法」にも触れていきますので是非ご覧ください。
留意事項
本記事の内容に関しては師匠ビリケツくんから教わった勉強方法であり、ビリケツくんのブログでも一部、同じ内容が紹介されています。
そのため、本記事と内容が被っている部分ありますが、ビリケツくんの勉強方法について信ぴょう性を証明するためにも本記事を書いています。
その上で自分の体験談を含めてご紹介しておりますので「一級建築士試験」学科試験に合格した人の勉強方法、という位置付けでお読みいただければ幸いです。
過去問「一筋!」
最初に一番重要なことを伝えます。
「一級建築士試験」学科試験の勉強は、基本的に過去問題を何度も繰り返し解くだけです。
新規予想問題は一切やりません。
受験2年目は総合資格学院に通いましたが、配布された新規予想問題や冊子などはほとんどやっていません。
宿題として適当に答えをマークして提出していました。
全て過去問「一筋」で勉強しました。
ただし、過去問を何年分解くのか。これがとても大事です!(詳細については後述します)
そもそも、”今年出題されるかどうかもわからない”新規予想問題をひたすら勉強しても…
満遍なく対策すれば当たるかもしれませんが、それでも問題数はごくわずかです。
そう考えると、新問題対策に時間をかけて勉強するのが非常に勿体ないと思います。
過去に出題された問題は一部、内容を変えて再出題されるのがほとんどです。
確実に得点するためには、徹底的に過去問を攻略することがこの「一級建築士 学科試験」に勝つ重要なポイントです!
オススメの教材|問題集・参考書
メイン教材は資格学校の問題集!
使用するメイン教材は、資格学校の問題集(過去問)だけで十分です。
特に総合資格学院の問題集は、解説内容が非常に解りやすくて超絶オススメです!
正誤部分の下線があるか、ないかだけで勉強効率がだいぶ違ってきます。
テキスト(教科書)はあってもなくてもどっちでも構いません。
今はインターネットでほとんど解決できますのでテキストはあれば、いいかなという感じです。
総合資格学院のテキストは大変良くできていますが、「法規」だけテキストの質があまり良くないので要注意です!
「一級建築士」学科試験を受験することを決意したら、まず最初にメルカリ、ヤフオク等で総合資格学院の問題集(過去問)を入手してください。
4〜5年前の問題集で十分です。
最新の問題集は高いので買わない方が良いですね。年度が古ければ、古いほど安く入手できますので初期費用が安く済みます。
ただし、あまりにも古すぎるのはNGです。
例えば来年、令和5年度(2023年)に受験する方は、平成30年度(2018年)の問題集がオススメです。
(なぜ4〜5年前の問題集を買うべきなのか、理由は後述します)
※平成24年度:H13〜H23年度(11年分の過去問を収録)
次に最新版「過去問スーパー7」と「法令集」、「構造」の参考書を購入してください。
総合資格学院「過去問スーパー7」
過去7年分、875問を収録した問題集です。
試験形式になっておりますので本試験を想定した練習、最新の法改正対策も「過去問スーパー7」で対応できます。
日建学院からも同じく「過去問題集チャレンジ7」が発売されていますが、総合資格学院の「過去問スーパー7」の方が解説が分かりやすいと思います。
また、解説ページの正誤箇所に下線が引かれており、視認性も非常に良いのでオススメです。
買うべき過去問題集はコレ!
問題と解説の法改正部分を訂正した上で出版されますので安心してご購入ください。
資格学校に通う予定の方は最新の問題集、法令集が配布されますので構造の参考書だけ購入すればいいと思います。
平成24年度の問題集:H13〜H23年度(11年分の過去問を収録)
平成30年度の過去問スーパー7:H29〜H23年度(7年分の過去問を収録)
※問題集と過去問スーパー7、それぞれH23年度が収録されていたので重複した分を除いて17年分ということです。
法令集|オススメは総資格学院の緑本!
ほぼ毎年、法改正が行われていますので最新の法令集を購入してください。
オススメの法令集は総合資格学院の緑本です。
買うべき法令集はコレ!
詳しくは下記記事を参照ください。
-
「一級建築士試験」法令集・サイズはどれが良いの?【オススメの法令集は総合資格学院(緑本)】
続きを見る
「構造」参考書|「解き方を覚えて弱点克服!一級建築士合格 構造力学」
「構造」の計算問題は、資格学校の問題集とテキストだけでは解りにくい上、内容が難しいので本田氏の参考書を活用することをオススメします!
買うべき参考書はコレ!
なかなか構造計算が理解できない、苦手!という方には一度、この本を見てみると良いですよ。
弱点克服に繋がると思います。
特に本書に記載されている計算式の解説、解法パターンはとても参考になるのでオススメです。
過去問は15年分に絞る!
資格学校に通っている方は、直近11年分の問題集(過去問)が手に入ります。
しかし、近年の試験においては12〜15年前の過去問からの再出題が多いです。
本当に大事なのはこの12〜15年前の古い問題です。
なぜなら、資格学校の受講生ほとんどが
・直近11年分の問題しか解いていない
・12年〜15年前の問題を疎かにしている
試験元はこれを把握しています。
相対試験であり、受験生をふるい落すために古い過去問から再出題するのです。
師匠ビリケツくんのブログでもここ4年間の学科試験『総評』で12年〜15年前の過去問の重要性を訴えています。
各科目の評価内容についてはビリケツくんのブログを参照ください。
そのため、資格学校の受講生もできれば古い問題集を入手することをオススメします。
ちなみに資格学校の模擬試験や宿題では、古い過去問から出題されています。
しかし、新規予想問題も混ざっていますので区別が難しいのです。
受講生はその重要性を理解していない為、どうしても直近11年分の問題集を優先に解いてしまいます。
特に初受験の方は覚えること、やることが多すぎて資格学校の宿題や配布問題まで全て消化することは大変です。
だからこそ、最初は過去問15年分に絞って勉強することが重要なのです。
そのためにも、4〜5年前の古い問題集を入手するべきなのです。
過去問を15年分に絞ることで勉強スケジュールも組み立てやすくなります。
直近2年の過去問は後回し!
近年の「一級建築士試験」学科試験において125点中、90〜95点は過去問から出題される傾向にあります。
確率の話になりますが、直近2年の試験問題は今年ほとんど出題されません。
(令和5年度〈2023年〉の試験なら、直近2年=R3・R4年度の試験問題)
令和元年(R1年=2019年)の試験は直近11年分の問題集からたくさん出題されましたが、これは異例なので参考にしないでください。
令和5年度(2023年)の学科試験は昨年に続いて例年通り12〜15年前の古い過去問から多く出題されることが予想されます。
仮に令和元年(R1年)同様、直近11年分の問題集から多く出題されたとしても、基準点の上方修正が入りますので他の受験生に差を付けるためにも過去15年分の重要性は変わりません。
令和5年度に受験するのであれば、今は直近2年(R3・R4年度)を除いて令和元2年からさかのぼって15年分の過去問を徹底的に取り組むべきです。
ポイント
平成18年〜令和2年:15年分
(2006年〜2020年)
15年分、完璧に攻略して尚且、時間に余裕があれば、直近2年分(R3・R4年度)の問題を解くと良いと思います。
僕の場合、受験2年目は先に15年分の過去問を完璧にマスターした上で時間に余裕があったので直近2年分の過去問も解きました。
最終的に平成13〜30年度、18年分の過去問を攻略したのです。
この取り組みのおかげで去年の学科試験では、ぶっち切りで他の受験生との差を大きく付けることができました。
過去問「一筋」で取り組んできた結果が、学科合格です!
全ては過去問で始まり、過去問で終わるのです!
テキストは調べるときだけ!
資格学校のテキストは過去問でわからないところを調べるときだけ活用してください。
テキストの読み込みから、勉強を始めることだけは絶対しないでください。
あまりにも非効率すぎます。
とにかく、いち早く過去問から取り組むことです!
最初は理解できなくても過去問を繰り返し解いていけば、段々と理解力が高まって解るようになります。
テキストが無くても今はインターネットで調べれば大半は解決できます。
オススメの勉強方法「東大式一極集中!」
どんな勉強方法か言いますと、至ってシンプル。
1科目ずつ順番に解く!
これだけです。笑
僕も最初はそう思っていました。
でも、実はこれが学科試験に合格する上でとても有効な勉強方法だったのです。
ビリケツくん曰く、東大生の人は一極集中で1科目ずつ集中して勉強するそうです。
1科目ずつ集中して取り組むことで各科目に対する理解力を一気に高めることができるからです。
学科試験に合格した今、とてもシンプルで理にかなった勉強方法だったなぁと改めて思います。
なぜ1科目ずつなのか、実際どんな風にやればいいのか、順に説明しますね。
各科目ごとに脳の使う部分が違う!
「一級建築士」学科試験を初めて受験する人が勉強するとき、絶対やってはいけないのが5科目並行して勉強することです。
これは本当にオススメしません。
なぜかと言うと、各科目ごとに脳を使う部分が違うからです。
以下、僕の感覚になりますが…
5科目のうち、例えば「計画」は建築史、建築作品なども含めて”ストーリー性”に絡んだ問題が多いですよね。
”ストーリー性”となると、知識と想像力を絡ませた内容になります。
次に「環境・設備」は”現象”について問われる問題が多いです。
となると1つ1つの”現象”の違い、パターンを覚える、暗記力がメインの内容になります。
このように各科目で求められる内容が違うため、その都度頭を切り替えるのが非常に大変です。
総合資格学院や日建学院、いずれも講義カリキュラムが5科目並行になっています。
例えば、今週は「法規」、来週は「計画」と毎週、科目が切り替わって講義を進めるので復習がとても大変です。
せっかく今週「法規」の知識を習得したのに翌週、また別の科目で関係ない内容を学ぶと新しい知識を詰め込めなければならないので頭が混乱します。
科目が毎週変わると復習のタイミングも難しくなり、現状の苦手分野を攻略する時間があまり取れなくなります。
これを毎週積み重ねると、泥沼にハマってしまい、点数が全く伸びません。
一方、「東大式一極集中!」は1科目ずつ集中して取り組むため、1科目ごとに各分野の内容が結び付き、知識や理解力を一気に高めることができます。
1科目だけ絞って集中して勉強すると、最初は理解できない問題があったとしても他の問題を解いていくうちに「あぁ、あの問題はこういう意味だったのか!」と理解力が一気に高まる現象が起きます。
この現象を体感できるのも「東大式一極集中!」の醍醐味です。
最初はこの現象を体感できるまで時間がかかりますが、何度も繰り返し勉強していくと徐々に感じてきますよ!
また、1科目の得意分野、苦手分野を早い段階で把握することができます。
苦手分野を把握できたら、今度はその苦手分野を集中して勉強すればいいのです。
自分の苦手分野を集中して取り組むことで一気に弱点克服して次のステップへ進められるのもこの「東大式一極集中!」勉強方法のメリットです。
頭が良い人、自分の勉強方法に自信がある人であれば、5科目並行して勉強しても構いませんが、僕のような凡人にとっては非常に効率が悪いと思います。
受験生のほとんどが社会人で仕事と勉強の掛け持ちになります。
仕事しながら、毎日効率よく勉強するためにも工夫が必要です。
小さな子どもがいる家庭なら尚更です!
(小さなお子様がいる家庭で受験する方、本当に応援しています!!!)
工夫の積み重ねを続けていくことで学科試験に合格できる力が確実に身に付きます。
勉強する時は「東大式一極集中!」1教科ずつ集中して勉強することをオススメします!
過去問を解く順番
過去問を解くときは、以下の順番に各科目を攻略していくことをオススメします。
これはビリケツくんが推奨する順番でもあり、私が実践して学習効果を実感したものです。
攻略ポイント
「法規」→「施工」→「計画」→「環境」→「構造」
資格学校では得点配分が高い「法規」と「構造」が重要だ!と言っていると思います。
(最初のガイダンスでも教務課の方が必ず言うほど、もはや定番になっていますよね笑)
そのため、「構造」を優先に勉強する人がいますが、これはオススメしません。
(「構造」を一番最後に勉強するべき理由については後述します)
なぜ、この順番なのか。
理由は「法規」と「施工」が確実に点数が取れる一方、勉強時間がかかるからです。
「一級建築士試験」学科試験で一番大切な科目は「法規」です。
僕自身、学科試験を2回受けたのですが、間違いなく…
法規が一番重要!!
学科試験を突破した人ならほとんどのみんなが同じことを言うと思います。
学科試験を突破するには「法規」は最低でも24点以上の点数が必要です。
総合資格学院のクラスでも学科試験を突破した人、ほとんどみんな「法規」の点数が良かったです。
それほど、この学科試験において勝つためには「法規」が一番重要になってきます。
そのためにも、勉強を始めたら真っ先に「法規」を攻略するべきです。
次に「施工」は5科目の中でも一番、暗記力が求められます。
長期暗記が必要になる施工は「短期間」では絶対無理です。
学科試験で落ちる人は「法規」と「施工」が苦手な人が多いと思います。
僕が通っていた資格学校でもこの2科目が苦手な受講生が多かったですね。
逆にこの2科目を制した人が合格しています!
それほど、「施工」は「法規」の次に大事な科目なのです!
だからこそ「法規」と「施工」は後回しにせず、優先に取り組むべきです。
最初に「法規」、次に「施工」を攻略することをオススメします。
続いて「計画」→「環境設備」→「構造」の順に攻略していきます。
では!なぜ「構造」は最後なのか。
それは…「構造」は勉強時間に比例してそこまで得点が伸びないからです。
「法規」は例年、過去問から25問ほど出題されますが、「構造」は18〜22点ぐらいです。
しかも基本的な問題が出題される傾向にあります。
そのため、「構造」は1〜2ヶ月ほど集中して勉強すれば20点は取れる可能性が高いです。
しかし、25点以上は非常に時間がかかる上、ハードルがめちゃくちゃ高いです。
大学で構造を専攻、または構造専門の仕事をしている受験生は簡単に25点以上取れるかもしれません。
しかし、他の受験生ほとんどが「構造」が苦手な人ばかりです。
「構造」を先に勉強すると、あまりの難しさでつまづき、挫折しやすくなります。
「構造」ばかり時間をかけて勉強するとなかなか抜け出せず、他の科目に時間を割くことが難しくなってしまう可能性があります。
従って「構造」は一番最後に勉強するべき!と考えます。
繰り返しになりますが、最初に攻略するべき科目は「法規」です!
自分の手垢で法令集が汚れるほど何回も法令集を触って自分のものにしてください!!
「法規」の勉強方法については下記記事にて紹介しています。
-
一級建築士試験|これで法規攻略できる!オススメの勉強方法〈法規編〉
続きを見る
勉強スケジュール
オススメの勉強スケジュールです。
これもビリケツくんが推奨するスケジュールになります。
- 年末までに「法規」「施工」を攻略
- 2月末までに「計画」「環境設備」を攻略
- GW明けまでに「構造」を攻略
- GW明けから「過去問スーパー7」で試験形式の勉強を始めて時間配分を掴む
- 本試験直前の1ヶ月間で過去問15年分を全て解き直す
※旧版「過去問スーパー7」を持っている方はコチラを使用しても構いませんが、法改正の部分に気をつけてください(特に法規)。
GWまでに4〜5年前の問題集(11年分)を1科目ずつ繰り返し解きます。
GW明けから「過去問スーパー7」で試験形式に勉強することで本試験の時間配分に慣らしていくことがポイントです。
来年受験する方は、基本的にこの流れを目安に1科目ずつ攻略していけば、バッファ・復習時間も含めてゆとりのある学習ができます。
「法規」「施工」は合わせて3ヶ月以上、「計画」「環境設備」はそれぞれ1〜1ヶ月半ほど見込んでおけば良いでしょう。
「構造」はどのぐらいかかるのか、これは人によりますので何とも言えませんが、GWまでに終わらなくても6月までに攻略できれば十分間に合います。
大事なのは徹底した時間管理のもとで計画的に学習を続けることです!
毎日何時間勉強するべきなのか?
『オススメの時間管理方法』については下記記事で紹介しています。
-
「一級建築士試験」勉強時間はどのくらい?合格できる!『オススメの時間管理方法』
続きを見る
復習のタイミング
復習のタイミング
「法規」→「施工」→「法規復習」→「施工復習」→「計画」→「法規復習」→「施工復習」→「計画復習」…
このように「東大式一極集中!」で1科目ずつ勉強しながら、復習時間も組み込んでいきます。
攻略した科目であれば、復習時間はそこまでかかりません。
また把握している苦手分野だけ、復習時間のボリュームを増やすなどの調整も可能です。
一方、5科目並行して学習を進めるとどのタイミングでどの科目を復習すれば良いのか、学習計画が難しくなります。
勉強を始めた最初の頃はまだ大丈夫でも、時間が経てば経つほど復習のタイミングが難しくなってきますよ。
具体的にどうやって復習すればいいのか。
『過去問の解き方』と復習ポイントについて下記記事にまとめていますので併せてご覧ください。
-
一級建築士試験|学科試験はこれで完璧!過去問の解き方と復習方法【オリジナル解答用紙を活用しよう!】
続きを見る
オススメしない勉強方法
「一級建築士試験」学科試験においてオススメしない勉強方法です。
人によっては、そんなことない!間違っていない!と思うかもしれません。
ただ、残念ながらこの勉強方法で失敗した人をたくさん見ました。
今の勉強方法が「正しい勉強方法」なのか?
今一度、振り返っていただくためにも目を通していただければ幸いです。
留意事項
誤解のないように補足しておきますが、この「オススメしない勉強方法」で挙げた内容については、勉強方法を否定しているわけではありません。
勉強方法は人それぞれなので自分が「正しい」と思うのであれば、それで良いと思います。
あくまで個人見解なのでその点に関しては、ご留意頂きたく存じます
ノートまとめ
学科試験に毎年落ちている受験生の中でよく見られるのが、こだわった「ノートまとめ」です。
そもそも、ノートを作り込む時間が勿体ない!と思っています。
特に最初からノート作りを始めるのは絶対やめたほうがいいです。
簡単な例として令和元年(2019年)の試験問題を挙げてみましょう。
学科Ⅱ(環境・設備)
〔No.20〕環境・設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.微気候は、一般に、建築物や人体への影響が大きい地表面近くの気候、室内環境における建築部材付近や人体の皮膚付近の気候等をいう。
2.バスタブ曲線は、グラフの縦軸を故障率、横軸を時間とし、設備の信頼性や保全性の概念を示したものである。
3.冷凍機に使用される代替冷媒のフロン(HFC)は、オゾン破壊係数は 0(ゼロ)であるが、地球温暖化係数が高い温室効果ガスの一種である。
4.CASBEEの評価においては、BEEの値が小さいほど建築物の環境性能が高いと判断される。
BEEの値が大きいほど建築物の性能が高いので最も不適当なものは[4]ですね。
これが現時点で理解できていないとします。
BEEに関連した内容も調べてノートに下記のようにまとめます。
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)の評価
BEE(環境性能効率)の値が大きい → 建築物の環境性能が高い
BEE = Q(建築物の環境品質・性能)/ L(建築物の環境負荷)
このまとめ”作業”で何分かかっていますか?
大体1〜2分ぐらいでしょうか。
では、次に1分かけて読んでみましょう。
どうでしょうか?
1分で5回以上は余裕で読めますよね。
「ノートにまとめて後で覚える」
「解説内容を速読」
どっちが早く記憶に定着しますか?
後者であることは明らかですよね。
このように、実際ノートにまとめてもその時点で書いた内容はほとんど覚えていないと思います。
ノートにまとめることに注力しているだけの”作業”で終わってしまいます。
ノートまとめに注力しても結局、その書いた内容を覚えないと意味がありません。
そもそも資格学校のテキスト・問題集の解説に図、グラフが載っており、解りやすくまとめられているのに何でわざわざノートにまとめる必要があるのでしょうか。
自分の言葉でまとめたいのであれば、直接テキストや解説の余白部分に書き込めば良いのではないでしょうか。
え?試験後、メルカリ等で売るためにキレイにしておきたい?
1年という長スパンで勉強しなければならない、この「一級建築士試験」で合格した後のことを考える必要ありますか?
合格するための勉強効率よりも売上を優先にしますか?
それでも書きたくない!というのであれば…コピーして書くしかないと思いますが・・・そのコピー作業時間が勿体ないですよね。。
社会人は勉強時間が限られています。
だからこそ、学習効率も大事なポイントです!
そして記憶定着するためには、『反復』が一番重要です。
過去問を解いて解説を速読して…の繰り返し。
ひたすら過去問を繰り返し解くことが最も時間効率が高いと思いませんか。
それでも覚えられない、苦手な分野がなかなか克服できないときにノートまとめを作っても良いかもしれませんが。
何度も何度も毎日繰り返し解けば必ず克服できると思います。
それでも克服できない部分は思い切って捨てるのもアリです。
トレトレ(トレイントレーニング)
総合資格学院の教材で「トレトレ(トレイントレーニング)」という電車の中やスキマ時間に活用できる教材があります。
これは最初はやらない方が良いです。
「トレトレ」はかなり古い問題が多いので試験向きではありません。
例えば、「構造」の点数を26点から27点に、27点を28点に、とあと1点を上げたいという方にとっては「トレトレ」は有効だと思います。
しかし、25点を目指す受験生にとっては、あまり必要性を感じないのが実状です。
ちなみに総合資格学院の模擬試験では「トレトレ」から出題される内容が結構あったりします。
GWが明けたこの時期になると、模擬試験で点数をもっと取りたい!!
オススメの勉強方法は無いのか!?といった声が出てきます。
そこで元受講生たちが「トレトレ」を勧めるパターンが結構出てきます。
すると「トレトレ」で勉強したら模擬試験の点数が伸びた!
「トレトレ」を活用した勉強方法は間違いない!と勘違いしてしまいます。
これを目の当たりにした他の受講生まで真似して「トレトレ」勉強方法を始めてしまいます。
まさに負の連鎖ですよ…
このせいで本試験で悲惨な目に遭う可能性があります。
先述しましたように、今は直近2年前(R3・R4年度)を除いて令和2年から15年分の過去問を徹底的に取り組むべきです。
これがベースになって大きな得点源になります。
ちなみに僕はこの「トレトレ」を一度も使ったことがありません。
建築作品集
総合資格学院の教材で「コンパクト建築作品集」というものがあります。
「計画」科目で過去の本試験の出題実績から、新規出題が予想される建築物を収録したものです。
日建学院の教材でも「コンパクト作品集」と似たような書籍があると思います。
これはやる必要ありません。
冒頭でも述べましたように”今年出題されるかどうかもわからない”新規予想問題を解く時間が勿体ないです。
どの作品(建物名・建築家の名前)が出るのか分からないのにあんな膨大な量、とても覚えられませんよ。
「計画」の作品は15年分の過去問だけ覚えれば十分です!
過去問15年分を攻略して尚且、直近2年分の問題も完璧に攻略した上でまだ時間に余裕があれば、作品集の勉強をしても良いと思います。
ただし、この場合は「コンパクト作品集」ではなく、TAC井澤先生の比較暗記法(実例)を勉強すると良いですよ!
古い過去問も含めてよくまとめられていますし、スキマ時間にスマホだけで完結できるのでオススメです!
模擬試験の復習
本試験前に模擬試験を復習する人がいますが、絶対オススメしません。
理由は新規予想問題が多く含まれているからです。
残念ながら、学科試験に落ちる受験生で模擬試験の復習ばかりやっている人が多いです。
僕にとって模擬試験というのは、あくまでも下記3点のために過ぎないと思っています。
- 時間配分の感覚を掴む
- 真剣勝負の雰囲気を味わう
- 現状の苦手分野を把握する
この3点を通して本試験に強くなることが模擬試験の目的だと思っています!
次に現状の苦手分野を把握することです。
模擬試験の結果で現状の苦手分野が明らかになります。
そしたら、その分野の過去問を徹底的に取り組んでください。
資格学校にとっても模擬試験は、受講生のデータ収集の機会に過ぎません。
いくら新問題対策になると言ってもこれほど非効率な勉強はありません!
模擬試験の直後に復習するのはもちろん、重要です。
それは…どの分野ができていないのか、自分の弱点を把握するための”作業”です。
ただし、この作業でノートまとめをする受講生がいますが、これは危ないです。
先程、述べたノートまとめで失敗するパターンです…
大事なのは弱点を把握することです!
僕自身、本試験直前に模擬試験なんて一度も解いていません。
確かに模擬試験は新規予想問題が多く含まれており、過去問だけで勉強してきた受験生にとっては難しく感じます。
そのため、不安になって復習したくなる気持ちもわかりますが、本試験では新問題が出題されるのは1〜2割程度です。
しかも4肢全てが新問題で出題されるのは各科目0〜3問程度。
大丈夫です!!
とにかく過去問を信じて過去問に専念して勉強するべきです。
僕自身、過去問しかやっていないので模擬試験は毎回100点前後しか取れませんでした。
一方、模擬試験の成績トップレベル(110点台)の受験生が、試験直前に模擬試験の復習ばかりやっていましたが、学科試験は落ちました。
これが物語っています。
学科試験は『過去問』が全て!
だということを。
余談になりますが…
資格学校の模擬試験は、毎年似たような問題を繰り返し出題します。
そのため、通学2年目以降の受講生は、前年の模擬試験を復習しただけで簡単に100点以上取れてしまいます。
これほど意味のない学習はありませんので資格学校2年目以降の方は気をつけてほしいと思います。
模試成績トップレベルの受験生がそうでした。
毎年学科試験に落ちる人は模擬試験だけ成績が良いんですよね…^^;
合格物語(過去問20年分)
まず、20年分もやる必要はないと思います。
過去問中心の勉強なので方向性としては、間違っていません。
ただ、20年分って問題数が多すぎて勉強することよりも、復習がめちゃくちゃ大変です!
僕は総合資格学院の平成24年度と平成31年度の問題集を使っていたのですが、
平成24年度の問題集(H13〜20年)全800問
平成31年度の問題集(H21〜H30年)全1250問
合わせて18年分(計2050問)の過去問を全て解いていましたが、復習が大変でした。
1日100問解くとして、全部解き終えるまで20日ほどかかります。
時間に余裕があっても復習を続けるモチベーションを維持していくのが辛いですよ。笑
復習サイクルを考慮すると、受験1年目の方は過去問を15年分に絞って取り組んだ方が良いと思います。
まとめ
改めて重要なポイントをまとめます。
オススメの勉強方法
- 「東大式一極集中!」で1科目ずつ攻略する
- 過去問は15年分に絞って繰り返し解く
- 記憶定着するためには「反復」が重要
オススメしない勉強方法
- 5科目並行して勉強するのはオススメしない
- テキストから勉強するのはやめたほうがいい
- 最初からノートまとめはやらない方がいい
- トレトレ・建築作品集・模擬試験の復習はやらなくていい
本記事で何度も言っていますが、「一級建築士試験」学科試験の勉強において大事なことは過去問を繰り返し何度も解くことです。
「反復」が重要です!
新問題対策よりも過去問を攻略出来ない限り、この試験において「合格」することはまず不可能だと思っています。
当たり前のように言っているかもしれませんが、学科試験に毎年落ちている受験生たちの勉強方法を見ていると過去問を解く時間が圧倒的に足りないように感じます。
自分のやり方は「正しい勉強方法」でしょうか。
今一度、自分の勉強方法を見直してみてはいかがでしょうか。
また、学科試験は受験生のレベルが高いと合格基準点の上方修正が入ります。
資格学校の予想合格ラインギリギリで学科試験を突破すると製図試験の勉強中に「落ちたらどうしよう」、「マークミスやらかしていないかな」、と余計な雑念に惑わされて集中できません。
1年目の僕がそうでした。
独学で挑み、自己採点91点で突破したものの、基準点が上がったら…という雑念に惑わされていました。。。
結果的にマークミスで脱落しましたけどね(泣)
だからこそ、ぶっち切り圧勝で学科試験に合格しましょう!
「一級建築士試験」に挑戦する受験生を応援しています!!
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事の内容が学科試験突破のヒントになれば幸いです。
本記事で紹介したもの